今回の開催に際し、やはり考えました。2月頃から準備を始め、参加表明してくれる出展者も順調に増え、過去最高の参加者数に達したので募集を締め切らなきゃ!と興奮していた矢先、 東日本大震災 が起こりました。
今まで地震の揺れなどほとんど感じたことなどなかった、固い岩盤でできている奥多摩。たまたまお客様とテーブルの打ち合わせ中でしたが、奥多摩で始めて経験する揺れに「大丈夫です!テーブルの下に!」と言っている本人が 一番面食らっていました。そしてとてつもない恐怖に襲われました。「奥多摩でこれだけ揺れるというのはいよいよ東京直下か!」と。そしてラジオをつけて震源が東北と知り更に恐ろしくなりました。「遠すぎる。。」 この瞬間から日本の時代が変わってしまった気がします。刻々と入ってくる被災地からの想像を絶する映像、原発事故、計画停電、、、気持ちは底なしに落ち込んで行きました。 氷川城から見える木々もまだ枯れ枝な状態で桜だけが辛うじてつぼみらしき物が膨らんでいるばかり。枯れ枝に新緑なんて永遠に出てこないのでは、とさえ思えました。世の中も自粛ムード、萎縮ムード。 私は自粛は考えませんでしたが、「祭り!」という気持ちには程遠かった。それでも粛々と準備だけは続けました。 そうして季節は移ろい、太陽光線がちりちりと肌を刺激し始め、木々の緑が噴き出し、山がもこもこと膨らんでくるに従い、気持ちももりもり膨らんできました。 それまで正月三箇日のようにひっそりとしていた氷川城前の青梅街道も、バイクや自転車、車が急に増えてきました。 「人の気持ちは自然界と連動している」 と強く感じました。 「今回は中止」というほんのちょっとだけ持っていた選択肢もいつしか消滅していました。 そうして迎えた「第四回エミケン祭り!」 過去最高16組の出展者+飛び入り参加で会場はみっちり!気になるお客様の入りも驚くほど。人のストイックにも限度がある。今までのものがはじけたような大盛況でした。 本当に開催して良かったと心の底から思いました。 エミケン祭りの大きな柱 「参加者が楽しくなければお客様も楽しくない!」 のために今回もとっておきの助っ人をお招きしました。 料理研究家の上田淳子 さん。 初日宴のご馳走と、翌朝の食事を作っていただきました。そして宴に華を添えるべく 闇麦酒職人ヒラちゃん が30Lの自作麦酒(アルコール1%以下)を携え参戦! 夢の競演に作家さんたちにも大いに喜んでいただきました。 今回、こんなにも来城者、出展者が多かったにもかかわらず、なんとなくとても段取りが良く、ピリピリした感じがなく、なんだかとてもいい雰囲気な気がしていたのですが、理由がわかりました。 遊撃手として参加してくれている「ツージー」こと 辻本理美子 さんが八面六臂の大活躍をしてくれていました。第二回から珈琲係りとして手伝ってくれているツージー。 今回は開店前からお客様が来てしまったこともあり、打ち合わせも自己紹介も何もないまま祭りがスタート!それでもいつの間にか湧き水珈琲とハーブティーが次々と振舞われて行く。 「ここにもプロが!」と感激してしまいました。 感動にまかせ書き続けてしまうといつまでも文章が終わりません。今回ほど人と人のつながりを強く感じた祭りはありません。 たくさんの人に来てもらえた嬉しさよりも、たくさんの人に会えた喜びが大きかったように思います。 「いいですかぁ。人とぉいう字はぁ、ひととひとが支えあってできているんですぅ」(金八) 今回も心の底より感謝申し上げます。ありがとうございました。m(_ _)m
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