葉月
[戻ル]

2010年8月31日 ビー子ちゃん
高校生の ビー子ちゃん が来てくれた。彼女とは去年奥多摩で知り合った。海沢のあたりだったか、ワシら一家が車で走っていると、 日も暮れて薄暗い中、登山道でもハイキングコースでもない山の中から二人の女性がひょっこり現れた。これは難儀していると見、声をかけると果たして迷っていた。 車に乗せそのまま奥多摩駅まで送って行った。この時エミケンのチラシを渡していた。

「大事な人に贈るお守りを木で作りたい」
今回そうして思いついたのがエミケンだったそう。エミケンを思い出してくれたのも、連絡先をとっておいてくれたのも嬉しい。 彼女のことはなんにも知らなかったけど、高校生だったんだね。大人っぽいからそうは見えなかった。しかも吉祥寺からわざわざ。ありがとう。

「大事なひと」というから絶対に彼かと思った。「彼に作るお守りなんか適当に教えてやれ」と思っていた。しかし話を聞くと、かくかくしかじか。 ある運命的な出会いを感じたひとつ下の女子に贈りたいと言う。ワシは感動した。この日は仕事を終わらせて、半日彼女に付き合った。

いいお守りが出来たね。久々の再会嬉しかったです。どうもありがとう。

2010年8月29日 オオタ工房にて
いい所だ。天空の城だね。

2010年8月28日 マチダ家 ご来城
雨が降らない。こう毎日晴れてばかりだと流石に心配になってくる。例年川の水量はもう少し多い。これではチューブ下りができないではないか。 心配とはそういう心配。

日に日に陽が暮れるのが早くなっている。「秋の陽はつるべ落とし」とはよく言ったのもで、ほんとにストンと暗くなる。もう秋の気配がすぐそこまで来ている。 赤トンボの数も日ごとに増す。しかし日中は夕方のそんな感傷をすっかり忘れ「もういいったら!」と暴力的になるほどまだまだ暑い。

今週は マチダ家 が遊びに来てくれた。先日能を見に行ったが、それに招待してくれた一家。長男 リョウ が役者として出ていたのだ。 ワシは初めて会うので、Tシャツにサインしてもらわなきゃ、と意気込んでいたが、目の前に現れたのはちょっと生意気になりかけの普通の小学2年生。 能役者であることをすっかり忘れ、ワシは「ガキいじめのケン」になる。

この日もうだるように暑く、早速川へ。リョウはいきなり「カヌーしたい」ときた。いじめっ子ケンちゃん「カヌーに乗るのは10年早い。まずは流れる練習だ!」 と、河童の川流れ練。乗りたい一心で次々とワシのお題をこなす。大したものである。仕上に最上級コース、「放水口流れ」を出題。 ここをライフジャケットひとつで流れられたら「河童道」初段に値する。2年生じゃ出来なくて普通。しかし果敢にも「やる!」と。

二人で放水口まで行く。対岸から見るのとここで間近に見る放水のパワーは迫力がまるで違う。さすがにリョウびびり気味。ここで川が嫌いになっては困るので、 逃げ道を用意する。「ここまで来ただけで立派!もうカヌーをする資格は出来たので、無理に飛び込まなくていい。対岸に戻ってもいい。自分で判断しろ。」  長考の末、断念。いろいろ考えたろう。「自分のレベル以上のことをしない」これが自然界での原則。見事な判断だった。 子供の始めてのドキドキの場面に立ち会えることは本当に幸せなこと。この時もワシはずーっと喜びを噛み締めていた。

戻って、じゃぁカヌーでもするか、と思った時に突発事項。タイゾーが「おれやる!」 え、放水口流れやるの? ワシとリョウのやりとりを見てて自分もやりたくなったらしい。まさか出来っこないとは思ったが、ここは尊重してできるところまでやらせてみることにした。 断念することもいい経験である。

放水口まで行く。間近で見る。
タイゾー「ちょっとこわいね」 でも笑ってる。
ワシ「無理しなくていいからな」
「ここは危ないから尻から飛びこ、、」と説明が終わらないうちにタイゾーダイヴ!しかも頭から。すかさずワシも追いかける。飛び込み直後水中に引きずり込まれる 流れがある。ワシの顔がそこから出るとタイゾーは上流側にいた。しばらく流れにつかまっていたか。顔は笑っている。ホッとした。「脚上げろー!」とワシ。 ちゃんと上げる。冷静だ。そして岸へ。

タイゾー「楽しかったー!もう一回やる!!」
お見それしました。タイゾー見事「河童道」初段に。我が子ながら大したものだ。

皆で500mほど下流に移動し丸秘川原へ。ここでリョウにカヌーをさせようと思ったがどういうわけかやりたがらない。 弟シュンをワシが乗せて楽しそうにしてもノッてこない。両親が挑戦してもノッてこない。結局この日はカヌーに乗らなかった。真意は不明。いじめが過ぎたか。 次回は挑戦しような。

4時間コースで遊んだ後、マニュアル通り氷川城庭園で遅ーい昼食。ここでの飲み食いは実に好評。風が気持ちいい。今日のメニューは特大エミピザ。美味かったです。

今日もお客さんをダシにたっぷり楽しませていただきました。マチダ家の皆さま、ありがとう。

2010年8月22日 親族来城
今週は身内が遊びに来た。両親と妹一家。

この週末も恐ろしく晴れた。仕事の時は暑い暑いと文句を言っても川遊びの時はありがたい。毎週のように来客があり、すでに川宿。もてなしのノウハウも蓄積され、 まるでマニュアルがあるかのごとくエミさんとの阿吽の呼吸で準備がサクサク進む。川でも気分はインストラクター。段取りよく準備し、徐々に川に誘導する。 そして一日を過ごす丸秘川原に行き遊ぶ。ここまで来ればあとは自由時間。大人から子供まで遊べる場所なので、皆勝手気ままに遊ぶ。自分も遊ぶ。

老若男女、楽しそうに川と戯れる姿は原始そのもの。人が山河を求めるのは理屈ではない。みんなもっと川で遊ぼう。今週も楽しい週末だった。父上母上、 イトウ家の皆さんありがとう。

2010年8月16日 エミ干し
6月に仕込んだ梅を干した。(エミさんが) 今日から三日間、晴が続くことを祈って。

今年は特にエミ梅干しの世話になっている。毎日狂ったように暑く、室内作業と言えども仕事中は1時間半ごとにTシャツを着替えないといけないほどグショグショ。 厄年のせいかとも思ったが、この毎日蓄積されていくような疲労感は猛暑のせいだろう。自然と身体が梅干し、レモン汁などを欲す。毎日欠かせない。

今年食ってるのは一昨年作。いま文章を書いててもツバがでてくるが、豊かなとろけるような果肉と存分に熟成された塩梅がたまらない。

ある日、「あれ?味が変わった?」と思いエミさんに聞くと「今日から去年の梅干し」。違い分かっちゃったもんね。我ながらよくぞ質問した、と思った。 しかし毎日食ってるとたやすく分かるほど味が違う。去年作は豊かな果肉は変わらないし、塩はちゃんと融和しているが、味に梅独特の爽やかさが残っている。 これがまた暑い時期には合うのだ。これは今年限定の味だろう。来年にはまた芳醇な落ち着いた味になってしまう。

ここまで違いが分かるようになってしまうと、もう市販品は食えませんな。今年作も楽しみ〜。

2010年8月15日 ヒラコウ家 ご来城
あの ヒラコウチ家 がまた遊びに来てくれた。お待ちしておりました。貴城にまだ一度も登城つかまつってないのに、こう何度もお誘いしてしまって恐縮だが、 なにせ奥多摩の夏は短いゆえ。川で遊べる内にと思ってお誘い仕った次第にて候。

今回は鬼のように晴れた。朝飯を食うやいなや気温がジリジリと上昇し、昨晩の酒が毛穴から噴き出す勢い。昨日の酒も美味かった! 新作の アメリカン・ライト・エール を12リッター、前回飲んだ小麦ビールのもっと寝かせたもの数リッター、ワイン、焼酎と、、飲んだ飲んだ。 エミさんとヒラコウチが飲んだ。ワシはイメージと違いそんなに強くないんです、関東の人間なので。東北の血が流れている連中には勝てません。

しかしこのアメリカン、、、はなんて美味いんだ。飲みやす過ぎる。まるで水ですな。しかしいつのまにかちゃんと酔ってる。 ヒラヒラブリュワリー 万歳!!ファン筆頭です。趣味が高じていずれ本業にする時は最大限ご協力します。

そうそう、それで毛穴から酒が滲み出してもういてもたってもいられなくなったので、ガキ供が日曜のガキ向けテレビに夢中になってるのをほっておいて、 一人で川に「ぬめり」を落としに行った。するとみなゾロゾロ出てきた。チョロッと泳ぐつもりがそのまま3時くらいまで遊んでしまった。5時間以上川にいたのか。 泳ぎすぎ。

さすがに空腹とけだるさが襲ってくる。しかし川遊び後独特のこのけだるさ、非常に好きである。あとはスイカを食って昼寝をするだけ、みたいな。 しかし大人がスイカもなんだね。先ほど投網でつかまえたヨシノボリやカジカのから揚げをつまみに、氷川城庭園で飲むヒラヒラ・エール。 これを至幸と言わずしてなんと言う。人生で5本の指にはいる1杯となったのは間違いない。続いて出てくる天ぷらと蕎麦。参りました。 これは完全にオプション、別料金ですな。ユーコさん、エミさんありがとう。

四の五の言うよりもヒラコウチ親子の笑顔の一枚が全てを物語っている。 「夏休み、極上親子、写真コンテスト」 に出せば間違いなく優勝だろう。

持つべき者は竹馬の友。ワシは幸せ者です。この歳になってこういう友がいてくれたこと。感謝!言いすぎ?

ヒラコウチ家の皆さま。本当にありがとう。

2010年8月10日 画伯新作
大作が完成しましたな。

プテラノドンにステゴサウルスに首の長いやつはブロントサウルスですな。古代植物みたいなのも雰囲気出ております。今にも画面から出てきそうな迫力です。 さては先生、前世はこの頃で?かれこれ6500万年ほど前になるので前世ってことはありませんな。前前前前前、、、世くらいですかな。 いろんな世界を見てこられたのでしょうね。

今後の作品も期待しております。

2010年8月9日 マツダ家 ご来城
昨日からお泊りで佐藤塾幹部、 マツダ家 が遊びに来てくれた。

昨日は久しぶりの曇り空。これまで連日暑くて暑くて川に入らずにはいられないような陽気が続いていたが、ありがたいけど折角都会から友が来たのだから、 少しは気を使って欲しい。でもウェットスーツを着れば快適に遊べる。子供たちのスーツがなかったので子供たちはあっという間に冷えてしまったのが心苦しい。

それでも川を満喫して、お次はなにするべ?ということで、通称 「トンネル」 と呼び我家が最近愛用している遊び場へ行く。国道の直線化工事に伴い、 あちこちにできている、閉ざされた旧国道。「三日月湖」というのを勉強したと思うが、その道路版。「トンネル」はかなり古いもので、岩盤を手彫りで彫っている、 どちらかというと隧道(ずいどう)といった風情。岩肌が荒々しく「これで精一杯です!」感満載。よく頑張った。大正時代の工事とか。 だからとても狭く「ここが国道だったの?これじゃ対向車とすれ違うのは無理でしょう?」というくらい。今じゃでっかい真っ直ぐのトンネルが隣にできていて、 そこを車がぎゅんぎゅん飛ばす。

とにかくこの「トンネル」は全長200mほどの車の入れない全面舗装の極上公園。タイゾーの自転車の練習に来たり、折り畳みベッドをひろげ涼しい隧道内で昼寝したり と重宝している。今日はマツダ家のナデシコ、カオルコがキックボードなる都会のおもちゃを持って来たのでそいつで遊んだ。タイゾー初体験、実はワシも初体験。 面白いね。こりゃバランス感覚養うのにいい。自転車の前にこいつで慣れとくのも手かもしれない。タイゾーなかなか上手く乗れずにフテクサレ。

その後もっと古い時代の街道を見にいった。 「数馬の切通し」 という史跡。丁度この隧道の崖の上にある。正真正銘これがオリジナルの「青梅街道」。 江戸と甲州を結んだ重要な街道。そしてここは当時も岩がちな地形のせいで充分な道幅が確保できず、迂回を余儀なくされる難所だった。 そこである坊さんが長い歳月をかけ、難所の岩場をごりごり削り、ようやく人馬の通れる切通しを開通させた。今見ると大した工事ではないように見えるが、 実際これを手作業でやるのは荒行中の荒行であったに違いない。きっと江戸甲州間の物流だけでなく、白丸村と氷川村の交流も盛んになり、恋する者同士の逢瀬も きっとスムーズになったであろう、泣ける切通しである。

三つの時代の国道を堪能し帰宅。夜はやはり蒸すので「エミケンのお店」にてエアコンをかけて宴会。我家でエアコンが効くのはここだけ。 我家も最近の暑さに耐え切れずよくここで飯を食う。業務用の巨大エアコンだからあまり使うと電気代が気になるところだが。。たまには使わないとね。

そして今日も生憎の曇のち雨。エミケンのお店は児童館に早代わり。さすがにすぐ飽き、困った時の「登計っ原」。子供は雨だろうが晴だろうが、外だろうが内だろうが、 どこでも楽しめる生き物であるのが救われる。ワシとマツダも久々にキャッチボールなんかしてしまう。たまにやると楽しい。大人も子供も全身全霊で遊んで汗みどろ。 こうなるとやっぱり川に入りたくなる。戻ってシャワー代わりに川に入ったがあっという間に冷え切った。すぐさま撤退、今度は風呂場で子供たち大騒ぎ。 ワシは冷え切ったと言うよりも若干悪寒が。どうやら風邪っぽい。葛根湯を飲んで寝る。その間、皆は奥多摩湖にドライヴ。「水と緑の自然館」でかなり遊べたらしい。 なるほどそういう手もあったか。

皆が帰ってきた頃にはワシも復活。皆で一服して一息ついて、マツダが眠くならないうちにマツダ家は帰っていった。6歳の双子女子がいるととたんに賑やかになる。 大騒ぎで楽しい2日間だった。マツダ家ありがとう。

2010年8月7日 奥多摩花火大会
待ちに待ったこの日が来たぞ、タイゾー、リュウゾー。特にタイゾーは夜店が楽しみで仕方なかったようだ。ワシも子供の頃を思い出す。夜中に公然と街に繰り出し、 買い食い三昧。周りには酔って陽気な大人たち。子供心にこの開放感は刺激的だった。

大人になった今となっては、人ごみの煩わしさや相場より高い飲食を思い 脚が遠のきがちになるが、子供にそんな大人の都合を押し付けることこそ大人気ない。ここは童心に帰って財布の紐も若干緩めて楽しもう。

花火はここ数年、 タカハシ邸 にお呼ばれさせていただいている。一度ここから花火を見てしまったら他では見れない、それ程の絶景ポイント。 まるでこの花火を見るために建てられたような屋敷。そしてタカハシ夫妻のもてなしの心がそれ以上に嬉しい。見習うべきこと大なり。

毎年花火の写真を上手く撮ろうと試みるが、もはや今年はやめた。いくら上手く撮れたとして、それを後日二次元上でめでても詮無きこと。 そんな事に気を裂いている暇があったら肉眼で見るべし。心にとどめておくべし。花火の音よりも大きな声で叫ぶべし。これぞ花火観賞の奥義なり。

今年はとりわけ心に染み入る素晴らしい花火だった。タカハシ夫妻、ありがとう。

2010年8月6日 花摘み
乙女が花を摘んでいるのではなく、「人妻が雑草をむしっている」之図。

今月は来客月間。毎週末来客がある。毎年この時期、氷川城は予約会員制リゾート貸し別荘となる。遠路はるばる友が訪ねてくれることは、本当に有り難いこと。 感謝の気持ちは形に現さねばならない。

ということで、まずは氷川城野外宴会場の整備をエミさんが率先して行なってくれた。暑い中ご苦労さん。「無」の境地になれたかな?

2010年8月4日 研摩祭り
この3日間、 研摩祭り だった。板接ぎした材を磨いて磨いて磨きまくり。今日が祭り最終日。またもや 「無」 の境地に到達。

「人生いたる処、これ修行の場なり」

2010年8月3日 新旧交代の儀
電気バリカンを新調した。右がもう10年以上使用した先代。音もうるさく刈ってる最中に何度も止まりそうになる。そのたびに髪がひっぱられ痛い。 だましだまし使っていたが電気屋に行って新品を見たら3700円。迷わず買った。

先代は5000円だったか。それでも充分元はとった。もう10年以上床屋に行ってないのだから。よく働いてくれた。ありがとう。

2010年8月1日 海沢の獅子舞
ご近所海沢の獅子舞を見に行った。歩いていけるほど近いが、山の中にひっそりとたたずむこの集落は氷川城周辺とは全く趣が違う。川の音も、国道の音も一切せず、 山を渡る爽やかな風の音が聞こえるだけ。耳の奥が痛くなりそうな静けさ。ワシがイメージする田舎そのもの。

この集落に来るたびに必ず 「あー、帰ってきたなぁ」 とつぶやいてしまう。いや、つぶやくようにしている。 そしてその後必ず 「なに言ってるの!お隣じゃん!」 とリカちゃんに突っ込まれる。この一連の芝居が気持ちを入らせる儀式となっている。

今日も昼頃海沢のリカチャンハウスに「帰省」して縁側でビールをいただく。子供たちは鶏小屋から卵採ってきたり、畑に行ってみたり、竹林に行ってみたり、 巨大犬にチャレンジしてみたり、、、。由緒正しい帰省の映像が繰り広げられている。

ずっとここにいたい気分だが、もう獅子が始まっていると言うことで歩いて向かう。暑い。酔いがまわる。集落はお祭り気分一色。

「すれ違う/大人はみんな/ほろ酔いかげん/子供の汗は/散って輝く」

子供たちは当然、獅子舞などすぐに飽き、そこらじゅうを走り回る。タイゾーはと探すと、地元の小学生チームと同化して遊んでいた。じゃんけんで何やら決めていたが、 いっぱしの面構えで渡り合っていて笑ってしまった。こうやって子供のルールを学んで少年になっていくんだな。



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